旧赤松家塀・土蔵
(キュウアカマツケヘイドゾウ)

旧赤松家門番所から延びるレンガ積みの塀から、さらに南東方向へ約90mほどの長さで、三和土（たたき）塀が残っています。三和土は、石炭・赤土・砂利などに苦塩を混ぜ、水を加えて練り固められたもので、現在の元祖といわれています。この塀は現在、道路から外側を見ることができます。

　また、旧赤松家の敷地内には門塀にそって2棟と、内蔵が1棟の計3棟の蔵が残っています。このうち、門塀に沿った2棟が市の指定文化財となっています。いずれも２階建てで、北土蔵は米蔵、南土蔵は書庫として使われていました。明治時代には他にももう1棟、平屋の米蔵がったとされていますが現存しません。このうち、北土蔵は平成6年から1年半かけて解体修理を行い、創建当時の姿に復元しています。西面の壁はレンガ積みの塀と一体となっており、側面は下部がレンガ積み、上部は漆喰塗りです。塀と調和するようにデザインされています。1階入口は東面にあります。入口手前には左右それぞれに土間の部屋があります。入って左右には板の間、中央階段を登って二階は仕切りがなく、広い板の間になっています。

　一方、南土蔵は塀と一体になっておらず、下部は石積み、上部は漆喰塗りです。現在は、民有地となっているため、外部からのみ見ることができます。なお、レンガ積みの門・塀は、県の文化財に指定されています。