かつては日本からはるか南の火山島や海底火山群だった伊豆半島。噴火やプレート移動を繰り返した成り立ちから、他の土地では見ることのできないダイナミックな地勢を有しており、2018年にユネスコ世界ジオパークに認定されました。
そんな地球の壮大な地殻変動で形成されたこの伊豆エリアでは、美しい海岸や太平洋に沈む黄金色の夕日など、各地で美しい自然景観をご覧いただけます。半島のいたるところから温泉が湧き、温泉と合わせた旅の楽しみ方もいろいろ。定番の観光名所めぐりから伊豆ならではの海鮮グルメ、お土産探し、アクティビティまで伊豆エリアの魅力をたっぷりご紹介します。
ここから本文です。
伊豆エリア観光スポット
多彩な旅の魅力が詰まった伊豆エリア。温泉はもちろん、ダイナミックな海岸線に太古の火山活動の痕跡が残るジオパーク、ワクワクが詰まった動植物園やアミューズメントパーク。しっとりとした歴史の趣に浸ったり、船で30分の南国リゾート気分を楽しめる初島へ出かけたり、黄金色の夕陽に感動したり。一人でも、カップルでも、ファミリーでも、自分たちだけの伊豆の楽しみがきっと見つかります。
MOA美術館
熱海の高台に建つ美術館。尾形光琳「紅白梅図屏風」など国宝3点、重要文化財67点を含む3,500点を所蔵。建築や相模灘の絶景、鎧塚俊彦氏によるパティスリー、和食店、茶室なども見どころです。
初島
熱海港から1日10往復程度運行する定期船で30分の静岡県最東端の島。波の音に濃い緑、ゆったり時が流れるリゾートを満喫できます。キャンプやバーベキューのほか、島の漁師が経営する食堂の丼もおすすめです。
大室山
天城山側火山のひとつで、草に覆われ、すり鉢を伏せたような山体が特徴。春の山焼きも名物です。リフトで登る山頂では、お鉢めぐりをはじめ伊豆七島、富士山、箱根、天城の山々の絶景を楽しめます。
城ケ崎海岸
海中に流れ出た天城火山の溶岩が、波に浸食されてできたリアス式海岸。高さ数十mの断崖が約9km続きます。迫力満点の吊り橋は伊豆屈指の観光スポット。原生林の中に遊歩道が整備されています。
伊豆シャボテン動物公園
世界各国から集めた約1,500種類のサボテンや多肉植物の展示のほか、カピパラをはじめ約140種類の動物たちとのふれあいやエサやり体験もできます。自然と融合した公園でリフレッシュ!
熱川バナナワニ園
東伊豆の熱川にある動植物園。16種のワニと温泉熱で育ったバナナのほか、ニシレッサーパンダ、アマゾンマナティーなど希少な動物も。園内には約5,000種の熱帯植物が集められ南国の楽園のよう。
河津七滝
天城山の麓を流れる河津川にかかる7つの滝の総称。上流から、釜滝、海老滝、蛇滝、初景滝、カニ滝、出合滝、大滝。川沿いの遊歩道を歩く「滝めぐり」や、付近にある河津七滝温泉もおすすめです。
龍宮窟
下から見上げると、ぽっかりと直径約50mの天窓が開く神秘的な洞窟。上にある遊歩道から洞窟を見下ろすとハート型に見えることから、恋愛のパワースポットとしても人気があります。
了仙寺・下田ペリーロード
徳川家光の命で建立され、1854年には日米和親条約締結の舞台となった了仙寺。その参道であり、ペリー提督たちが歩いた小径は「ペリーロード」と呼ばれ、今も往時の佇まいを残しています。
石廊崎
伊豆半島の最南端にある自然公園。太平洋を一望し、石廊崎灯台や石室神社など岬めぐりが楽しめます。休憩棟では大地の成り立ちを知るジオ学習やガイドツアーも実施。軽飲食や土産購入もできます。
なまこ壁の町並み
なまこ壁とは、平瓦を壁に貼り、継ぎ目を漆喰でナマコのように盛り上げる技法で、江戸時代に防火、防風を目的として普及。松崎町では、なまこ壁の建物が今も使われ、風情ある町並みが残っています。
黄金崎
伊豆西海岸の景勝地。駿河湾越しに見る富士山の眺望と、夕日を浴びて黄金色に輝く岩肌の美しさで知られています。遊歩道や展望台、芝生広場などが整備され、岬全体が公園となっています。
堂ヶ島(天窓洞・三四郎島)
奇岩が並ぶ西伊豆の景勝地。天井の岩が抜け落ちた「天窓洞」を巡る遊覧船では洞窟に光が差し込む神秘的な光景に出会えます。沖合200mの三四郎島は干潮時に島と陸が繋がるトンボロ現象でも有名です。
浄蓮の滝
古代の火山噴火による溶岩流の端、玄武岩の崖にかかる伊豆最大級の滝。高さ25m、幅7m、滝壺の深さ15m。水面近くの柱状節理と滝がおりなす景色が美しく、「日本の滝百選」に選ばれています。
修善寺(竹林の小径)
修善寺温泉街を流れる桂川沿いの散策道。竹林の中の大きな円形ベンチに座って目を閉じれば、風や葉など自然が奏でる音色が耳に届きます。日没後はライトアップされ、幻想的な夜の散歩を楽しめます。
韮山反射炉
幕末期の代官江川坦庵の建言により造られた大砲鋳造施設。稼働した反射炉が現存するのは国内でここだけです。2015年、「明治日本の産業革命遺産」の1つとして世界文化遺産に登録されました。
伊豆パノラマパーク
全長1,800mのロープウェイで登る葛城山山頂には360度の大パノラマが広がります。絶景と食事やお茶を楽しめるカフェ、ベッドに寝転びながら景色を独り占めできるプライベート空間も完備しています。
十国峠
伊豆、甲斐、上総など十の国が見渡せたことが、伊豆と箱根を結ぶ「十国峠」の由来。ケーブルカーで登る山頂からは、好天なら房総半島まで遠望できます。春はツツジ、秋はススキの景色も見事です。
三島スカイウォーク
日本最長400mの人道吊橋。富士山や眼下に広がる駿河湾、三島、沼津の街並みなど、360度のパノラマと空中散歩を満喫できます。アスレチックやジップスライドなどアクティビティも人気です。
三嶋大社
伊豆国一の宮として栄え、源頼朝が源氏再興を祈願したと伝わる大社。樹齢1200年超という天然記念物の金木犀はパワースポットとしても有名。参拝の際は、名物の縁起餅「福太郎」をご賞味あれ。
沼津港
港ならではの新鮮な地魚を使った寿司屋や食事処、沼津が生産量日本一のアジの干物が並ぶ土産店などが路地裏まで軒を連ねる人気スポット。日本一深い湾である駿河湾に面した沼津港深海水族館も話題。
伊豆エリアには、駿河湾・相模湾で獲れた金目鯛や伊勢海老、タカアシガニなど新鮮な海産物や、温泉地ならではの和菓子など、このエリアでしか出会えない自慢のグルメ・おみやげがあります。温暖な気候を生かしたフルーツの栽培も盛んで、いちごやみかんの味覚狩りも人気。また、素材にこだわったプリンを厳選した「伊豆の自慢プリン」巡りもおすすめです。
わさび
天城山系の渓流沿いはわさびの産地。わさび丼やわさびソフト、あんぱんなど「泣けるほど」美味しいご当地メニューをご賞味あれ。
金目鯛
東伊豆町や下田市をはじめ伊豆東海岸ならどこでも金目鯛料理を堪能できます。煮付け、刺身、しゃぶしゃぶ、焼き魚など種類も多彩。
伊勢海老
伊豆の伊勢海老は、身がつまり、甘みと旨味、弾ける食感が特徴。活造りや釜揚げ、天ぷら、カレーなどあらゆる料理が味わえます。
みしまコロッケ
箱根西麓でとれた三島馬鈴薯(メークイン)を100%使ったご当地コロッケ。合わせる具材、コロッケの形は店それぞれのオリジナル。
ニューサマーオレンジ
東伊豆の温暖で日当たりの良い畑で育つニューサマーオレンジは、4〜6月が旬。爽やかな酸味があり、ジャムやゼリーなどの加工品も人気。
毎年夏になると多くの海水浴客で賑わう伊豆エリアは、シュノーケリングやシーカヤックなどのマリンアクティビティも充実。中でも伊豆半島から駿河湾に突き出した半島の大瀬崎(沼津市・西伊豆)は、海が穏やかで深海魚やサンゴなど多様な生物が観察できる「ダイビングの聖地」として人気を集めています。また、下田市や南伊豆町伊豆白浜や弓ヶ浜など多数のビーチがあり、サーフィン、ボディボード、SUPなどさまざまなマリンスポーツがお楽しみいただけます
大瀬崎でダイビング
海の洞窟でシーカヤックを楽しむ
アウトドアアクティビティではノルディックウォーキング(函南町・下田市)や、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(改訂第6版)で2つ星を獲得した河津七滝巡りもおすすめ。森林や滝のマイナスイオンを浴びながら遊歩道を歩けば気分もリフレッシュできますよ。
もっとアクティブに楽しみたいという方へのイチオシは、三島スカイウォークや伊豆ぐらんぱる公園のジップライン。三島スカイウォークのロングジップスライドでは、地上70mの高さで日本一の吊橋の横を富士山の絶景を眺めながら滑空できます。伊豆ぐらんぱる公園では昼間だけでなく、幻想的なイルミネーションの中を滑空できる夜のジップラインも大人気です。
河津七滝
伊豆ぐらんぱる公園
お子さんのいるファミリーにおすすめのアクティビティスポットは、函南町にある「酪農王国オラッチェ」。ヤギ、ウサギ、ロバ、羊などかわいい動物たちと触れ合える乳搾りや、エサやり体験ができるだけでなく、バターやパン、アイスクリーム作りにも挑戦できますよ。
また、修善寺虹の郷(伊豆市)では手漉き和紙や陶芸、木工プレート作りなどさまざまな体験をお楽しみいただけます。
ホーム > 静岡県観光エリアガイド > 伊豆エリア