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しずおかツーリズムコーディネーター通信2021年5月号

浮月楼

 ~自然・食事を満喫し、歴史・文化を知る!~
 JR静岡駅より徒歩3分程の所にある料亭「浮月楼」は、現在放送中の大河ドラマの主人公・渋沢栄一氏が、明治2年(1869年)に銀行兼総合商社“商法会所”を創立した場所です。加えて、大政奉還後、謹慎を解かれた「江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜公」が、旧幕臣の渋沢栄一氏により用意された代官屋敷に約20年間居住していた屋敷跡でもあります。
 

浮月楼庭園

 この屋敷跡がなぜ「浮月楼」になったかというと、慶喜公が明治21年(1888年)の東海道線開通時に都会の喧騒を嫌い、静岡の西草深へ邸宅を移したため、この地が屋敷跡となり、明治24年(1891年)に「浮月亭」(料亭)として開店されました。その後、明治25年(1892年)に現在の「浮月楼」と改名されました。
 開業当時の建物は、昭和15年(1940年)の静岡大火により焼失し、昭和17年(1942年)、吉田五十八氏により再建。その後、昭和20年(1945年)の戦火で再び焼失。現在の建物は、昭和21年(1946年)に建て直されたものですが、築山、池中に設けた小島、橋の位置等はその当時のままだそうです。
 さて、それでは中に入ってみましょう!先ず門をくぐると街中とは思えない風情のある別世界が目の前に広がります。なんと!敷地の半分以上が庭なんです!!この庭は、慶喜公が京から呼び寄せた当代随一の庭師により作庭されました。庭園は、池泉回遊式と呼ばれるもので大きな池を中心に配し、その周囲に園路が巡らされており、四季折々に変化し、季節ごとに風情があり、美しい池に映り込む緑の木々、橋、茶亭など、まるで絵画の世界に自分が入り込み、タイムスリップしているかのような感覚になりました。「浮月楼」の名は、庭園の池に浮かぶ月の美しさに由来しているそうです。
 園路の途中、庭園を眺望する展望所としての茶亭がありました。この茶亭の横には、船着き場の面影があり、かつて舟遊びをしていた様子が伺えます。また、慶喜公のお手植えの台湾竹や小松宮彰仁親王から送られたとされる菊花紋の灯篭等もあります。池の上には、能の舞台にも使われている見事なステージもありました!この庭園では、春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は梅と四季折々の風情をお楽しみいただけますよ。
 館内に入ると先ず、りっぱな掛け軸「萬事莫如花下酔百年渾似中狂」が目に入ります。こちらは、慶喜公の直筆。実に達筆で見とれてしまう書ですが、何故かはかなさを感じました。
 特に、慶喜公歴史コーナーは、必見です!慶喜公は、油絵、写真撮影、狩猟等、たくさんの趣味をお持ちでしたが、特に写真撮影には没頭されていたそうです。ここには、その趣味の写真や年表、その当時、日本に数台しかなかった自転車等も展示されています。また、幕臣から日本資本主義の父とも言われた渋沢栄一氏が描いた慶喜公の伝記や慶喜公を囲んで開いた座談会の内容を記した「昔夢会筆記」等の資料も展示されています。是非お立ち寄りください。
 さて、最後にグルメの紹介ですね!浮月楼は、120年余り続く料亭です。明治から続く料理懐石は、「レストラン浮殿」でお召し上がりいただけます。季節ごとに食材や器が変わり、季節や地産地消を大切にした懐石料理がお薦めです。夕食は、季節のコース料理。昼食は、「新浮殿弁当」造里・揚・焚の3種からお選びいただけますよ。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、店内には、日本庭園を眺めながらお食事が出来るテラス席や気兼ねなくゆったりお食事できる個室もあるのでお薦めです。また、静岡市にも数々の酒蔵がありますが、その利き酒セットメニューもございますので静岡のお酒もご賞味いただけます!
 また、忘れてはいけないここだけにしかない「デザート」の紹介です!「大政奉還プリン」は、如何でしょうか?お味は、チョコ味、プレーン味の2種類。和三盆を使用した自然の甘みでクリーミーなプリンで、お土産にもおすすめです。幕末に思いを馳せながら是非ご賞味ください。
お問合せ先:浮月楼
      〒420-0852 静岡市葵区紺屋町11-1
      電話:054-252-0131
      HP: http://www.fugetsuro.co.jp/index.html

  • 能の舞台ステージ

  • 掛け軸

  • 自転車

  • 歴史コーナー

  • 懐石料理

  • 新浮殿弁当 天ぷら

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