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和様の楼門をくぐると、本殿の正面に禅宗様の中門が構えています。中門、主柱2本とその後方の控柱2本からなる1門1戸の平唐門(ひらからもん)です。軒先や妻を曲線状にそり曲げた破風が唐破風(からはふ)で、唐破風を付けた棟門を特に唐門と呼びます。中でも、唐破風の屋根を平方向(桁行方向)に載せた唐門が平唐門です。唐門は建物全体を彫刻などの装飾で包み、霊廟など尊厳を重んじる場に好んで造られました。
府八幡宮中門は桁行3.06m、高さ5.10m、扉口の幅3.06mで、主柱の後方1.27mの位置に控柱が立てられます。主柱の上部に虹梁を架けるとともに、柱の上の斗きょう(ときょう)によって、平唐破風(ひらからはふ)銅版鉄葺きの屋根を支える棟木を固定します。梁の両端上の斗きょうには海老虹梁(湾曲した虹梁)を架けます。主柱と控柱は2本の貫で繋ぎ、主柱に腕木の両端は出三ツ斗によって支えます。礎石は円柱石を用い、本柱には粽(ちまき)がつきます。控柱には逆蓮頭の彫刻を刻むほか、梁の先端の木鼻や虹梁にも彫刻を巧みに配しています。扉板はなく、開口しています。
享和2年(1802)の久保村「御分間絵図御用 村方明細書上帳」には、楼門と同じ寛永12年(1635)の造営と記載されています。その後、文化年中(1804~1818)に再建され、幕末以降(一部には明治時代)にも手を加えられた様子が見られます。府八幡宮にある江戸時代の建造物群の中でも、最も新しい時代の技法や様相を残す建造物です。
施設名 |
府八幡宮中門 |
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郵便番号 |
438-0078 |
所在地 |
静岡県 磐田市 中泉112-1 |
電話番号 |
0538-32-9699 |
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ファクス番号 |
0538-32-9764 |
駐車場 |
あり |
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大型バス駐車場 |
なし |
ペット同伴 |
不可 |
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トイレ設備 |
なし |
Free Wi-Fi |
なし |
富士山ビューポイント |
なし |
飲食設備 |
なし |
新幹線を利用する場合: |
浜松 |
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東名高速道路を利用する場合: |
磐田IC |
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