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静波で世界へ羽ばたくスキルを磨く

プロサーファー

三輪 紘也さん

プロサーファーだった父の影響で、サーフィンを始めた三輪紘也さん。2017年プロ資格を取得し、同年「第52回全日本サーフィン選手権大会」ジュニアクラスで優勝。その後、牧之原市静波海岸を拠点に、普段は静波サーフスタジアムで働きながら、国内のみならず世界の大会にも活躍の場を広げています。

「刻一刻と変化する波に合わせて乗るのが好きです」

―― サーフィンを始めたきっかけは?

父がプロサーファーだったのが大きなきっかけです。小さい頃から家族で海に遊びに行くことが多く、気がついたらサーフィンを始めていました。最初は初心者用のボードで乗っていて、初めて長く波に乗れた瞬間は今も忘れられません。

サーファーはみんな自分の身長や体重に合わせてオーダーメイドでボードを作るんですが、僕も小学4年で初めて自分に合うサイズのボードを作ってもらいました。その頃はサッカーもやっていてそちらも楽しかったんですが、大会やコンテストに出場し、競技を経験する中で、だんだんサーフィンにのめり込んでいきました。

サーフィンの魅力は自然と調和できること。刻一刻と変化していく波に合わせて乗ったり、地元の海で仲間と楽しくサーフィンすることが好きです。

2021年に静波にウェーブプール「静波サーフスタジアム」ができ、今はライフセーバーとして働きながら練習しています。家の近くに最新のプールができて、練習できる今の環境は最高だと思います。

―― 競技のモチベーションになっていること、思い出深い試合は?

競技のモチベーションは「恩返し」です。多くの人のサポートを受けて今があるので、必ず結果を出してその人たちへ恩返しすることが、大きなモチベーションになっています。

例えば、2017年の全日本サーフィン選手権大会で優勝した時は、予選から順調にコマを進め、決勝戦では今まで教えてきてもらった全てを存分に発揮できました。その時、全国1位を取れたことが、今の自分にとってもっとも大きな成功体験となっています。

父からは練習や試合のたびにアドバイスや指摘があり、いつも正しかったんですが、以前は反抗して親子喧嘩ばかりでした。静波には、父と同世代のサーファーがたくさんいるので、師事している人を含め、大先輩からのアドバイスを取り入れてスキルアップを目指しています。

一方で、海外のツアーでは、中国とモロッコの試合で1回戦負けをしたりと、悔しい経験もしました。移動距離が長い分、こういう負けは「もう競技をあきらめようか」と考えてしまうほどメンタルに響くんですが、それでもやっぱりサーフィンは楽しいし、やめられない。だから「次も頑張ろう」と気持ちを切り替えて新たな試合に参戦しています。

「トップレベルを知って目標が見えました」

それとは別に印象に残っているのは、インドネシアで行われた大会で、ワールドチャンピオンと戦ったこと。普通、世界レベルの選手と一緒に戦えることはまずありません。しかも大会途中での参戦だったので、同じヒート(組み合わせ)にクレジットされた時は信じられませんでした。もちろん結果は僕の負けでしたが、間近で世界トップ選手のかっこよさ、レベルの高さを感じることができたのは、本当に光栄だったし、いい刺激になりました。これ以降、いつかこのレベルに行きたいという目標ができました。

自分の強みは「エアー」というジャンプ系の技の成功率が高いところ。そのスキルをさらに磨き上げ、自分の「自分を信じることができる」という長所を生かして、世界の大きな舞台で発揮できたらと思います。

「世界に通用するスキルと身体作りに取り組んでいます」

―― 1日のスケジュール、普段の練習内容を教えてください。

朝4時に起床し、5時から7時まで練習。8時から15時まで静波サーフスタジアムで監視員のアルバイトをして、16時からまた練習します。18時半からはジムでトレーニングを行います。基本的に3~11月は地元の静波海岸、御前崎海岸を拠点に、大会に向けた練習をします。冬場の1、2月、12月は、ハワイのノースショアでスキルアップに励みます。

普段の練習で心掛けているのは、パワー負けしない身体作り、そして時間を決めて考えながら課題を持って練習すること。練習でも試合でもそれぞれ課題はありますが、今専念しているのは「ターン」というサーフィンの基礎的な技の質を一つひとつ上げていくこと。サーフィンは天候や風など自然環境に左右されるため、毎日同じ練習ができるわけではないのですが、静波サーフスタジアムは、こういった反復練習が可能なので、基礎的なスキルを上げるのにとても助かっています。

―― 1年後、3年後、10年後の目標は?

1年後の目標は日本のプロツアーJPSA優勝。3年後にはチャンピオンツアー入りし、10年後にはワールドチャンピオン獲得を狙っています。そのためにも、世界に通用するスキルと身体作りを続けていきたいですね。海外の大会に参加して、やはり現地の人とのコミュニケーションや、インタビューを受けたりするときに、英語は不可欠だと感じているので、ただいま勉強中です。

―― 静岡でウォーターサイドスポーツを楽しみたい人へメッセージをお願いします。

静波海岸はエリアによって初心者から上級者まで幅広く楽しめるサーフスポットです。食事ができるところやトイレも完備されているので、いい環境だと思います。そこから少し西に移動すれば御前崎があり、こちらは上級者向けのスポットです。伊豆も含めて、静岡は各地にマリンスポーツが楽しめるところがありますが、いずれも地元の人達の清掃活動によって、ビーチやトイレがきれいに保たれています。マリンスポーツを楽しむ際には「来た時よりも美しく」の協力をよろしくお願いします!

【プロフィール】
三輪 紘也 (みわ ひろや)
1999年2月24日生まれ
静岡県牧之原市出身

インスタグラム:hiroyamiwa

■経歴
2017年8月 第52回全日本サーフィン選手権大会 優勝
2017年9月 世界ジュニア選手権大会U18 9位

■活動拠点
牧之原市静波海岸

※掲載内容は2022年3月時点のものになります。

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